お役立ちコラム

【終活に拍手】第十三回 最終回にピッタリの今日のテーマ

2021.07.01


『死は、全員が初体験。だから準備の仕方を知らない。しかし、しっかりとした準備をした人は家族から拍手喝采を受けます。』

このコラムも今回が最終回です。
私は、これまで十二回にわたり、「死」に対する準備の仕方をいろいろとお話ししてきました。
財産のことで残された家族がもめないように、『公正証書遺言』を作りましょう。
認知症になると、できないことが増えてしまうので『任意後見契約』を結び、あなたの家族を後見人に指名しておきましょう。
あなたがおひとり様で、自分が死んだあとに、様々な手続きの事をしてくれる人がいなければ『死後事務委任契約』を準備しておきましょう。
これだけ準備されていれば、残された家族は幸せだと思います。
しかし実は、あと一つ大事なことが残っています。
それは、あなたの命に対する延命措置についてです。
医療の進歩で、現在では、回復の見込みがない状態でも、あなたの死期をある程度引き延ばすことが可能になっています。あなたが病院のベッドの上で話すこともできなくなり、意識もなくなってしまった時に延命措置をするのか、しないのか、その選択をあなたではなく、あなたの家族にさせてしまう可能性があるかもしれないのです。
ここで考えておきたいことが「尊厳死」についてです。
言葉自体は聞かれたことがあるのではないでしょうか。
尊厳死とは、不治で末期に至った患者が、本人の意志に基づいて、死期を単に引き延ばすためだけの延命措置を断り、人間としての尊厳を保ち、自然の経過のまま受け入れる死のことです。よく聞く言葉に安楽死というものがありますが、それとは異なります。

あなたの家族に辛い選択をさせないために、最終回に選んだテーマは『尊厳死宣言公正証書』です。
尊厳死宣言公正証書とは、自分の意思表示ができなくなった時のために、元気で正常な判断ができる時に、自分の意志で、「死期を引き延ばすためだけの延命措置は行わず、苦痛緩和措置を最優先に実施し、人間としての尊厳を保ちながら自然に安らかな死を迎えることを望んでいる。」という内容を『公正証書』にしておくことです。
ただし、あなたの意志は尊重されるべきものではあるのですが、医療現場で死期を引き延ばすためだけの延命措置かどうかの医学的判断は医師にしかできません。さらに現在、日本には尊厳死についての法律がないので、尊厳死宣言公正証書を作ったからといって100%あなたの望む最期を迎えられるとは限りません。それでも最近では医療者の方の尊厳死に対する許容率は高くなっているようで、尊厳死の普及を目的とした日本尊厳死協会が発行する「リビング・ウィル」によると、94%の遺族の方が本人の意思を実現できたとされています。
あなたの最後の迎え方を家族だけに選択させてしまうのではなく、あなたとあなたの家族が一緒に決めておくことがこれからの時代に大切なのではないでしょうか。
 
私ども周南相続センターでは公正証書の作成サポートを専門業務としておりますので、ご相談の方はお問合せください。
長い間、連載させていただき、お読みいただいた方にはお礼申し上げます。ありがとうございました。


執筆者:田村滋規


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